小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

石巻から栗駒へ

2011.04.12 23:10

今朝石巻に行きまして、その後栗駒山の木材所に行きました。

石巻のボランティアセンターでの話では、
ap bank(のボランティア)の応募もとても増えていて、
本当にありがたいと思う一方で、
専修大学のキャンパスにあるボランティアセンターから
それぞれの現場へ向かう車のアクセスの問題で議論していました。
まぁたくさん人が増えれば、それだけ現地での移動も難しくなる。
交通も混みます。
じゃあボランティアの人数を減らせば良いかというと、
少しでも労力は多い方が良いというのも真実です。

じゃあ行政が現地での移動バスでも用意してくれるのかというと、
決してそこにお金が下りてこないんだよね。
これは誰が悪いというわけではありませんが、
僕としてもap bankとしてもやや悩むところです。
つまりボランティアが円満にいけば、
被災地の復旧は早くなるけれども、
たとえば義援金は、ボランティアが円滑にいくためではなく
直接的に被災地や被災者にわたるべきだという考え方、、
まぁもう少し考えてみます。

石巻も大事だけれども他のエリアの情報も入り出しています。
とにかく日々状況は変わっていっています。
栗駒山は、通常のプレハブの仮設住宅ではない
東北の木材を使った共生住宅というのを
ミーティングとする集まりでした。
前から存在は知っている人達ではありましたが、
あらためてこの時期に話し合って
循環型の住居の在り方を、
またこのサイトでも紹介していきたいと思っています。
行政も企業もいろいろ繋いでいかなくちゃならないですよね。




長野公演終了

2011.04.10 21:13

長野公演、終わりました。
最高の出来だったと思います。
昨日も良かったし、今日は・・・本当に良かったです。

そして、震災後にこのライブをやっていて、
いろんなことに気がつきます。

もちろん、そういうつもりで映像などの演出を
考えたわけじゃないんだけど、
隠れていたメタファーが浮かび上がって、
新しいストーリーのテーマが感じられます。
みんながそれぞれ先入観を持たずに感じてくれるのが良いと思うので、
ここでは当然言わないけれど、ツアーが終わったら、言うかも。


*エコレゾウェブでの飯田哲也さんとの対談、
全4回の4回目が今日アップされました。
いろいろあって、この対談も関心が上がっているようですが、
かなり噛み砕いてわかりやすくなってると思います。

面倒くさがらずに、ぜひ読んでみてください。



余震

2011.04.08 22:31

今日も東京にいたのですが、
昨日の大きな余震で、本日予定していた
被災地でのボランティア活動は
中止となってしまいました。

壊れた家屋が更に壊れたり、
道路事情とかいろいろ理由があるのでしょうが
僕らとしては、1から10まで被災者の目線で考えなければ
ボランティアの意味はないと思っているので、
歯痒い思いをしながら、
とにかくOKサインが出るまで待機していたという感じでした。

まぁでも今日に限って主要スタッフが東京にいたりもしたので、
指示系統など、やや喧々諤々とする場面もありましたが、
きちんとミーティングして、また明日から頑張ることになっています。

今夜から一般公募したボランティアが、バスに乗って石巻市に向かいます。
僕の明日〜明後日は、長野でMr.Childrenのライブです。
やることは違ってるけれど、思いは何か近いような気もします。


NEXT

小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。