小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

いろいろアップデート

2011.04.23 01:29

ap bank fes'11 Fund for Japanのホームページがまた新しくなりましたが、
出演アーティストの発表などは、いましばらく待ってください。
最終的にどんなかたちでブッキングできるかまだ決まっていませんが、
どんな顔ぶれになっても、すごくいいフェスになると思っています。
本当に楽しみです。

あと、河野太郎さんとの対談が新しくアップされました。
政治には申し訳ないけれど、
関心がある方ではなかったけれど、
今回の震災のこと、特に原発事故のことを考えると、
確かに人任せにしていたら駄目だなと思ってしまいます。

今日からまた車で東北の方に入ります。
今回は岩手の方で復興に向けたミーティングをいくつか持ちます。
とにかく願うことは、まだまだ大変なんだけれど、
被災地の人達がどういうかたちで生活を始めるのかという声を
少しずつでも確かな声で聞いてみたいということです。
でも段々と聞こえてきています。

鳴子温泉

2011.04.19 00:28

今回のボランティア活動の最中に
宮城県の鳴子温泉というところに泊まりました。
いい感じにひなびた温泉で、
建物なんかも普通に古いんです。

旅館に着いたのは夜も更けていて、
いわゆる素泊まりというやつだったんだけれども、
温泉の女将さんがとてもやさしい人で
「こんなところなんですけど、お湯は24時間なので」
みたいなことを言っていました。

もうすっかり眠いところではあったのですが、
さっぱりしようと思い、なんとか重い腰を上げて
2つある貸し切り風呂のひとつに入ったところ、
湯船に入ろうと思っても、
どうしてこんなに熱いのだろうというくらい
とにかく熱い。

いくら熱い風呂が好きな人でも
一気に肩まで浸かるレベルには到底及ばず、
某テレビでやっていた熱湯風呂レベルの熱さですよ、きっと。
とても小さい湯船のところに、但書きが書いてありました。
つまり、ここは天然温泉なので
水でうすめたり、温度を加えることもやっていません。
少しずつ出ている温泉そのもの、なのでした。

傍らには熱いと感じる人用に
水道から繋がっているホースが出ていて
水をばーっと流していたら、およそ1分くらいで
なんとか入れる熱さになるくらいのお湯の量です。
そして、入ったわけです。
まぁ、疲れもあったかもしれないですが、
僕が何十年と生きてきて、
最もいいお湯だったんじゃないだろうかと思えるぐらい
本当に暖まる素晴らしいお湯だったんですよね、これが。
硫黄の成分も入っているのですが、硫黄過ぎないというか。
そして湯の花が咲いていて、本当にしみる感じなのです。



石川公演

2011.04.17 23:17

本日Mr.Childrenの石川公演が終わりました。

会場がライブハウス的なところだったから
盛り上がれたというわけではなく、
本当に札幌から再スタートしてから、
ようやくここにきて流れができてきたと言いますか、
正直それまでいろいろ固いところがあったんですよね。
やっと解放されたのかな、そんな気がしています。
ライブ後の食事の席で、桜井君ともそんな話をしました(ほんとです)。
いずれにしても、楽しいライブでした。

震災後、いろんな立場で動いていると、
正直少し不安な気持ちが覆ったりします。
当たり前だけれど、音楽をやっている場が
自分のホームなんだなというのは感じます。
ものすごい情報量のなかで生きているけれど、
音楽という切り口からものを見れているのは
僕にとっては絶えず新しい更新があることなのかもしれません。

音楽というツールが、すごいポテンシャルを持っているという話ですよね。





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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。