小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

エネルギー勉強会

2011.04.28 01:17

会社でエネルギーの勉強会をやりました。

まだ一般的に声を掛けるのはちょっと早過ぎると思い、
友人レベルで声を掛けさせてもらったんだけど、
その第一回目が、昨日行われました。

いずれにしても、集まった人達に
原子力エネルギー推進派は一人もおらず、
これ以上原発を増やさず、
いずれ自然エネルギーなどに代替していくという方と、
もう一刻も早く原発を止めようという方だけでした。

まぁそうなんだろうなと思いながらも
小さくまとまってしまうのは、やはりつまらないな、というよりも、
何もならずに終わってしまうから
いろいろ修正しながら次に繋げます。

いろいろな方と話したけれど、
やっぱり緩急が必要というか、面白くないとね。
過激かな?と思うところや、包容力のあるところや、
そういう側面をいくつか作ることを目指しているうちに
全体像があぶり出されてくるというのが、いいんですよね。
実に抽象的な文章になったけど、、いろいろやっています。


足湯

2011.04.25 09:52

昨日は野田村から海沿いの道を戻って
昼前に大槌町の大槌高等学校に集合しました。
炊き出しチームともうひとつ他のメンバーと集合しました。
ひとつはkurkkuの炊き出しチーム。
これはまぁいつもと同じなんですが、
もうひとつ協力な助っ人がいました。
僕らにとっては新たな試みでもあったのですが、
それが「天然温泉のお湯を使った足湯」。
しかも掛け流し。
これは僕らが融資させてもらっている団体で、
2007年、2008年のap bank fesにも参加してくれていたから
知っている人もいるかもしれないけれど、
長野県にある渋温泉の温泉組合の人達による足湯なんですね。
これは1t缶があって、
そこで今日はわざわざ長野から組んできたお湯を使って
他には木の枠で作った足湯桶が3つ、それをタンクからホースで全部繋いで
ずっとちょろちょろとお湯が流れるという仕組みなんです。
これは子供からお年寄りまで本当に喜んでくれていました。
なにより僕も初体験だったので、自らやってみましたが、
相当にいいんですよね。
足はきっといろんなものを吸収するようにできていたりと、
いずれにしてもすごい敏感なところなのでしょう。

やや熱めのお湯に足をつけて、
今後の細々とした段取りのミーティングをしていましたけど、
これも捗るというか、変にアッパーになることもなく、いい感じでした。
足湯ミーティングもばっちりだったけど
その後の感触も何時間経ってもいい感じが残っていました。

夜遅く石巻のボランティアセンターに寄りました。
ap bank Fund for Japanのボランティアに
参加してくれたみんなの
ちょうど帰る前のミーティングをやっているところでした。
傍らでそれを聞いていました。
実は出発前の説明会には僕は初めて行ったのですが
その時とは打って変わって、
開いたというか明るい声が響いていて
話には聞いていたものの、
みんないい経験をしているんだということが
びしびしと伝わってきました。


岩手県

2011.04.23 23:39

昨日の夜、仙台に着いて、
軽い休息がとれる宿舎のようなものがあって、
そこでしっかりと休息をとった後、
東北自動車道を北上し、水沢のあたりから右に折れて釜石に入り、
45号線を北上して野田村まで行くという、そんな一日でした。

考えてみれば、今日は本当ならば
盛岡でのコンサートがある日でした。
45号線を北上していく光景は、
復旧が随分進んだとはいえ、凄まじいものがあって
それが4時間ぐらい続いたのかな?
目的地の野田村に着きました。

野田村には僕らが融資している団体があり、
彼らは同時に野田村役場の職員でもあるんだけれど、
これからの復興に関してのかなり濃い話をしました。

とにかく東北地方が自力で立ち上がっていく
ということが必要だと思うと同時に、
やはりコミュニティーが大事なんだよね。
その考えた時、野田村ってこう言ってはなんだけど、
サイズ的にまとまりやすいんじゃないかと思い、投げかけてみました。
キーマンも見つかりそうなので、
この長い復興の中で、僕たちもずっと協力し続けて
頑張っていこうと思っています。


小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。