第1回 「ap bank fes'09は面白かったな~」
- 小林
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あらためて、ap bank fesではありがとうございました。今年は僕たちにとって、特別な年になったと思っているんですが、なかでも矢沢さんのステージは最高で、歴史的なもの だったと思います。新しいアルバム『ROCK'N'ROLL』をお出しになって、お忙しいんじゃないですか?
- 矢沢
- 忙しくはあるんだけど、でもね、楽しんでますよ。4年ぶりのアルバムになるんだけど、 結構いい感触だったので、面白いな、と思って。あるインタビューで、「ひょっとしたらこのアルバムを引っ提げて、2回目のデビューというのもいいかもな」 と冗談で言ったんですが、言ったあとで、その気持ちがマジでいいなと思いましたね。そんなふうだから、忙しくはあるんですが、妙に心地良いんですよ。
- 小林
- ap bank fesのときは、ステージの上で「昨日は眠れなかった」とおっしゃってましたけれど、矢沢さんでも緊張なさるんですか?
- 矢沢
- 緊張するだけではなく、僕はあんまり眠れない人なんですよ。それがまた、いいのかなと思って。「あ、これで十分」みたいな。
- 小林
- 僕もそうですけれど、年齢を重ねると、眠れなくても若い頃よりは少しもってきますよね。
- 矢沢
- ね。なんだかんだ言いながら、今がいいんですよ。緊張感も良いし、眠れないのも良いし。それで、やって終わったときに、シャワーが気持ちいいし。その繰り返しだと思いますよ。ap bank fesは面白かったな~。
- 小林
- 新しいアルバムにまつわる、矢沢さんの一連の活動の中でも、ap bank fesは最初だったと思うんだけれど、ちょっと良くなかったですか(笑)? ap bank fesは5年目だったんですけれど、もちろん僕らの中でもズドーンと射抜かれるような感じがあって。矢沢さんの登場は「凄いものがやってきた」という感じ でした。どのステージも毎回ベストの出来なのでしょうが、矢沢さんにとってap bank fesはどうでしたか?
- 矢沢
- ap bank fesでは小林さんと櫻井さんのバンド、Bank Bandが入れ替えなしで出演するアーティストの70何曲を演奏しますよね。あの主旨が、僕は凄くいいなと思いました。そういうところが、面白いと思った し、よく覚えられるよね。そこが他のフェスと違うでしょ?
- 小林
- そうですね。
- 矢沢
- 僕も楽しくてね、「最高じゃん!」みたいな感じだった。
- 小林
- 気合いが違いますからね。いわゆるバックバンドにありがちな感じにならないし、特に矢沢さんのときは、とにかくみんなベストを尽くしたという感じでした。
- 矢沢
- ねえ。熱意が凄いと思ったし、なんだか知らないけれど、楽しかったな。ステージに出て、途中でパッと見 たら、櫻井さんをはじめ、メンバーの表情がいいのね。「OK!」みたいな顔しているから、僕がポンッと入っているんだけど、一瞬で「俺たち、昔からやって るよね」みたいな感じはあったね。
- 小林
- 嬉しいなあ。
- 矢沢
- そのくらい、温かいものがありましたよ。伝わるものなのかね。やってて楽しかったよね。
- 小林
- 最高でした。僕たちもいろいろなアーティストの方を見ているけれど、本当に矢沢さんはステージの中でどう歌い、どう動くのかという、イメージコントロールが完璧で。いつも相当にトレーニングをされているんですか?
- 矢沢
- ステージではいつも、右とか左とかアプローチしますから、考えていないことはないんだけれど、すべてを決めているわけではないですね。「この曲はなるべく動くのを止めよう」とか「この曲はアプローチしよう」というのは考えるけど、感覚が自然にいっちゃいますよね。
- 小林
- 「この曲で左に行って、右に行って、ここでこうやって、最後のほうでマイクをこうする」とか、一挙一動にすべてシナリオがあるのかと思うくらい完璧だっ たんですよ。でも、おそらく実際には覚えきれるものでもないし。たぶん、「水が流れるが如く」なんだろうな、とは思ったんですが。やはりそうでしたか。
- 矢沢
- それは、絶対にそうですよ。自分の感覚が一番。それと、やっぱりね、気持ちって大きいですね。パッと出 て行ったときに、まずはオーディエンスが「ワァァー」「よく来てくれた!」とウェルカムしてくれた。そして今も言ったけれど、一瞬見たときに(Bank Bandが)「OK!」みたいな雰囲気でね。それが嬉しかったな。僕らは、音合わせを一回しただけなのに、すごく繋がっていたのを感じたね。そういうもの を僕らが感じてやれば、当然オーディエンスに伝わるからね。


















