ap bank fes'09 直前! 特別対談 小林武史×櫻井和寿 前篇
リハーサルから、盛り上ってます!
前篇はリハーサルの様子、fesでの新しい試みについて。
後篇は、Bank Bandの新曲「奏逢 ~Bank Bandのテーマ~」
について二人がくわしく語ります。
掲載は今日と15日、お楽しみに!
- 編集部
- eco-reso webの「メッセージ フロム 小林武史」のコーナーに、今年のap bank fesのリハーサルの様子を、小林さんにレポートしてもらっています。最近、読者の方からメールがたくさん来るんです。すごくフェスを楽しみにしていることが、伝わってきます。
- 小林
- リハーサルは大変だけど、今年は例年以上に締まった感じがあるんだよね。僕が全部、細かく仕切っているように思っている人もいるかもしれないけど、全然そんなことなく。
ギターの小倉君が、出演アーティストのコードや譜面などを全部取って来てくれたり。
亀ちゃん(ベースの亀田誠治さん)は、彼の目線から見て予習をしてくれたりとか。
ど ういう流れにしようかという進行役をやらせてもらってるだけなんです。
あれだけのストリングスやブラスがいて、さらに主体的に自分のポジションがわかっている。
サッカーに例えてみたら、ボールを取りにいったりパスでつないだりしているチームみたい。
本当に14人が、ある種のバンドになっているんだよね。
- 櫻井
- 役割分担が明確になっているのか、すごいスムーズだし、疲れないですよね、今年は。
- 小林
- 本当にそうかも。信頼関係もすごくあるしね。
みんなでBank Bandを作っていて、文字通り主体性があるということだと思う。
僕と櫻井が呼びかけているから、やっていますというのではなく、まったく一緒の目線なんですよ。 - 編集部
- それは、去年までもそうだったけれど、今年特にそんな感じなのですか?
- 小林
- そうだね。特に今年はそう感じる。
- 櫻井
- どんどん無駄がなくなっているような......。
効率がいいんですよね。 - 小林
- その中でもBank Bandは特殊なんだとは思うけれど。
- 編集部
- eco-reso webの小林さんのメッセージでも
書いてらっしゃいましたよね。普通だと発注するのが、スポンサーだったり、メディアのテレビ局だったりするけれど。
そうじゃないのがBank Bandである、と。 - 小林
- ミュージシャンの一人一人が、そのことを楽しんでくれている感じがしています。
いつもは、依頼されてやっているんだろうけど、Bank Bandは一人一人の意識で作っているのだなと感じが、本当にガンガン出ているんですね。
Bank Bandのチームワーク
- 編集部
- それは五年目だから、ということもありますか?
積み重ねてやってきたから、みんながそういう役割分担が
できるのでしょうか?
- 櫻井
- 年月はあると思いますけどね。
ただ、普通のイベントと違って、そこでの収益が誰かのものになるわけじゃない、というところが大きいのかもしれない。
僕が思うのは、みんなひょっとして仕事でやってるわけではないのかなと。
だからこそ本気で手を抜かずに愛情を持って、Bank Bandとして音を鳴らしているのだと思うんです。 - 編集部
- メンバーが主体的に参加できるというのは今の日本の音楽状況で、
すごいことなんじゃないかな、と思ったんです。 - 小林
- 普通はあり得ないですよ。
ストリングスがいて、ブラスもいて、同時進行でアレンジを一緒に考えていける。
もちろん若干は宿題にさせてくださいということもあるんだけれども。そのやりとりも、もっと事前にやっておけばよかった、というようなことがおこらず、ドワーッと動きながら、どんどん進んでいくんですよ。 - 櫻井
- 本当にすごいです。
- 編集部
- さっき櫻井さんがおっしゃっていたように、効率が良いから疲れないのはチームワークでパパパッといけるように。
毎日なんの心配もないリハーサルなんですね。 - 小林
- Mr.Childrenのリハーサルも始まっていて、それはそれでホッとするね。すごく楽しかった。
- 櫻井
- Bank Bandでは、コーラスで人の歌を歌ってるんで、そんなにキーが高くないんです。でも、自分たちのリハーサルでは、僕の歌っている歌って、こんなに歌いにくいんだって思いましたね。
- 小林
- やっぱり、面白いよ、ミスチルは。
僕は、Bank Bandと同じキーボードでやってるから、改めて比較してみると、出音が強いんだよね。
櫻井が歌ってる声自体が強いっていうのもあるけど。
体ごとのリズムセクションで、特にドラムがドカドカいくから。
ガンッとアタックを重ねていく快感みたいなのがあるよね。
人数が少ない分だけむき出しなんだけど、そのむき出し感が凄い。
特に、この間のツアー(Mr.Children「~終末のコンフィデンスソングス~」ツアー)
くらいからそれが顕著になっているんだけどね。
去年のap bank fesでも少人数でやったでしょう。
あれが最初だったんだよね、考えてみれば。 - 編集部
- 小編成の楽しさはどんなところに?
- 櫻井
- どういうところなんでしょうね。
- 編集部
- 近い感じっていうことですか?
- 櫻井
- 人にものを伝えるときに、大げさに言ったり、
オーバーアクションをしたりすることは、あると思うけれど。
でも今の小編成のMr.Childrenは、そんなにデフォルメを
必要としなくてもスムーズな流れで伝えていけるような
感覚がありますね。それが気持ちいいんですよね。
◆リハーサルにゲストが来てくれて、ますます楽しく!
- 編集部
- ゲストのミュージシャンの方々がリハーサルに来られて、どうですか?
- 小林
- 男性アーティストの中には、こだわって自分で事細かに世界を作る場合もある。
一方、女性だと、こちらの思いを受け入れてくれる場合が多かったりしますね。 - 櫻井
- 男性アーティストは大事にしているスタイルが、あるということだと思います。
- 小林
- 女性アーティストで2回目の、今井美樹さんは
リハーサルをすごい楽しみにしてくれていたみたい。僕は今年のフェスの前に2回くらいお会いしてたんだけど。
最後の一番強いところで、櫻井とコーラスをどうしようかって話していて。
事前に渡していたテープには、コーラスが入っていたんだよね。
でも、リハーサルでは、それをちょっと控えちゃって。終わったときに、櫻井が「あれはあったほうがいいんじゃないかな?」と言ったときに、「実はテープに入っていたから、櫻井さんのコーラスを楽しみにしていたんです」なんて、今井さんは言っていました。 - 編集部
- みなさん、楽しんでいるんですね。
- 小林
- 僕らは予想して、練習しているんだけれど、それに本人が入ってくるとフォーカスがバシッと合う。
ストンと腑に落ちていくんだよね。 - 編集部
- ご本人とセッションすることで変えることもあるんですか?
- 小林
- 若干はあるけど、今回は少ないね。
- 櫻井
- ベースメントは変わらないけれど、コーラスでは変えることもありますね。
仮歌を歌ってる女の子は、どちらかというと少し繊細な歌なんです。
ご本人が来て歌ったら、仮歌でハモったときは僕の声のほうが強くなるからやめようかとなっていたものを、逆に迷わずにハモれたりすることもありますね。 - 編集部
- 大変そうですけど、すごく楽しそうですね。
- 小林
- そうだね、僕らは体を使う仕事だから。
体を通してガンガンやっていくという意味では、もう限界値だよね。
リハーサルが始まって、ゲストの曲を1日15曲×5日間演奏。
ほとんど新しい曲だしね。 - 櫻井
- 結構、頭が参ってくるんですね。
僕は、初日に「あ、これ楽勝」と思ったんですけど。
3、4日目くらいから、頭が回転しなくなってきて(笑)。 - 編集部
- それは疲労のためですか?
- 櫻井
- たぶん、頭の中にいろんなものを
詰め込んでいくので。そうなっちゃうんだと思います。 - 小林
- 新しい曲は、平均して2回演奏しただけでも、
30回演奏しなくちゃいけないでしょう。
ふだんのリハーサルのときは、5~10曲くらいですよ。
やったとしても10曲だよね。
非常に専門的な話なんだけど。
今年のフェスで「出島(でじま)」が登場!
- 小林
- 今年のフェスでは僕らが「出島」と呼んでいるものがあって。
左右のスピーカーのところに、小さな出っ張りがあるんです。
客席に数歩近いくらいの場所です。
これは櫻井のアイデアなんだけど、お客さんに近くなるのがいいんじゃないかと。
ステージは、傾向としてBank Bandの人たちがフル出演していて、どうしても、総力戦になってしまう。
どのアーティストに対しても、フルサービスというか、しっかりしたメインディッシュになりそうなものを用意している。
でもときどきは、ここは「ザルそばでいきましょう」
とか「サラダみたいな感じでいきましょう」とかね。
そういうカジュアルなものもあったほうがいいなと思っていて。
そうすると、出島に行って、少人数で演奏すると、ステージに緩急がつくからすごいやりやすいんだよね。
僕はピアノだから出島にいく機会が多くて、そんなに休めていないんですけど。
まあ、今年やってみて、ですけどね。
いい感じじゃないかな。 - 編集部
- どのくらい出島を使うことになりそうですか?
- 櫻井
- 毎日、2人くらいですかね。
- 小林
- そして、今年は、センターにもスクリーンを作ります。
カメラでアップしたりして、歌っている姿が見えるように映像が出ます。 - 櫻井
- うしろの方のお客さんには、出島でも普通のステージでも、あまり変わらないかもしれないんだけど。
でも気持ち的には、こちらからもお客さんに近づいていきたいなって思っています。
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ap bank fes'09に向けて、気持ちも盛り上がってきました!
明日、更新する対談後編では、新曲
「奏逢(そうあい) ~Bank Bandのテーマ~」の
誕生について、二人がたっぷり語ります。
「ap bank fes5年目の今年でなければ、そしてBank Bandのリハーサル中でなければ、生まれなかった」
と二人が語る、奇跡のようなエピソード。
どうぞ、お楽しみに!


















