第2回 文京区にある小宇宙。2010年3月 9日(火)
到着したのは、文京区千石。
今では数少ない、万年筆をパーツひとつからすべて手作りで製作する
川窪万年筆店さんです。
さて、お店に入ると
「工房で作業しているのでそちらへ」
とのこと。
お店とは目と鼻の先ほどの距離に位置する、こちら「川窪製作所」。
牛乳瓶受けが取り付けられ、入り口からも懐かしいにおいを感じます。

カーテンが閉められた戸口の隙間から中を伺いますと......、
部屋中が工具や機材、材料類で埋め尽くされた
なにやら小宇宙のような空間。

年代もののラジオが積まれていたり、
なつかしキャラクターの玩具が無造作に置かれていたり。
面白そうな工房をガラス越しに覗いていると、
奥から「どうも〜」と顔がのぞきました。
川窪万年筆店・三代目 川窪克実さんです。
「いやぁ〜、ひとりで使ってるとどこに何があるかもわかってて
あんまり片付けないんですよね(笑)」
と照れくさそうに言いながら、
ささっと椅子を出してくれる手際の良さを見ると、
川窪さんなりに計算された配置のよう。
濃厚な雰囲気にすっかり気をとられてしまいましたが、
本題の"書けない万年筆"を見てもらいます。
「これ、インク詰まりですね」
ものの数秒で原因をつきとめてしまった川窪さん。
「ペン先にインクが乾いて付着しているのがみえるでしょ。
使用されていた黒インクは、ほかの色のインクより固まりやすいんですよ」

インクに含まれる成分が関係してるそうなんですが、
ブルーブラックやブルーのインクより、黒は固まりやすいとか。
「インクの色も変われば、書き味なんかも変わってきますよ」
見た目にはちょっとした違いの色でも、
使い勝手や書き味に差が出てくるとは驚きです。
第3回へつづく〜。


































