ブロッコリーと同じくこの時期に収穫する野菜に、にんじんがある。
何を隠そう、近藤夫妻のにんじんは、一昨年の品評会で
こちらも瑞穂町ナンバーワンに輝いている商品だ。
にんじんは野菜カレーには欠かせない。
日本のカレーでは、玉ねぎ、じゃがいもと並んで3種の神器と呼ばれているし、
インド料理にもにんじんは頻繁に登場する。
レシピがたくさんありすぎて迷ってしまうくらいだ。
ともかく、畑に案内してもらった。
にんじんの葉というのは、鮮やかな緑がきめ細やかに密集している感じで、とてもきれいだ。
さらに地中にはこれまた鮮やかな赤が潜んでいて、
色合いや姿の美しさは、野菜の中で一番なんじゃないかとすら思ってしまう。
8月上旬にまいた種が発芽するのは10日後。
「にんじんは発芽が命なんです」と近藤さんは言う。
梅雨が終わって地面は乾燥し、発芽適温である20~25℃を上回る気温になる
夏の時期にまくわけだから否が応にも慎重になる。
逆にうまく芽が出れば後は順調に成長してくれるのだ。
「収穫するにはちょっとだけ早いんですが」と言いながら
2~3本を土から抜き、根の先を並べて見せてくれた。
「にんじんは先が太ってくる頃が食べごろなんです」
「なるほど~。じゃ、抜かずに我慢すればどんどん太ってくるってことですか?」
「でも、太りすぎると割れてしまっておいしくなくなっちゃいます」
剛さんの隣りにいた美保子さんが、
「どうぞ、抜いて持っていってください」
と言ってくれた。
「え!? ボクが自分で抜いていいんですか!?」
「どうぞどうぞ何本でも(笑)」
「やったー!」
とはいえ、にんじんは根菜で土の下に隠れているからどれを抜いていいのかわからない。
美保子さんのアドバイスで、茎の元がしっかり太って硬くなっているものに狙いを定める。
スポッといった感じで意外と力をいれずににんじんが抜けた。
茶褐色の土をつけた濃いオレンジ色の美味しいにんじん。
ちょっと水で洗ってかぶりついたらおいしいことおいしいこと。
これ、カレーにしちゃもったいないんじゃないかなぁ......。
なんだか贅沢なカレーができそうだ。