ついに禁断の食材に手を出してしまった。
豚肉である。
これまで野菜ばかりを取材してきたわけだけれど、
やはり、肉があったほうがカレーはおいしくなる。
ということは、東京で生まれた肉!?
全国各地にブランド豚やブランド牛は数多あれど、東京都内にとなると......。
いやいや、ところがどっこい。
東京にはもってこいの豚肉があるのだ。
それが、TOKYO Xである。
東京都が音頭を取ることで誕生したTOKYO X 。
ボクはもう過去に何度もスーパーで買って食べたことがある。
うまい。が、高い。それが印象だ。
訪ねたのはTOKYO X 生産組合の組合長である中村さんの養豚場だ。
町田市相原町の小高い丘をちょっと登ったところにそれはあった。
トウキョウXとの初対面の感想は、「豚ってこんなにでかかったんだ!」のひと言。
「みなさんそうおっしゃいます(笑)。トウキョウXが特別大きいわけじゃないんですよ」
と中村さん。
通常の白豚と違って、トウキョウXは黒や茶色、またはそのまだらに特徴がある。
分娩舎から順に様々な豚を見せてもらう。
「若い母豚は1歳からいます。9ヶ月で種付け。出産後1ヶ月は子豚に母乳を与えますが、それが終わると1週間くらいで発情がきて、4ヶ月後にはすぐ次を産むんです」。
約5ヶ月に1回というかなり忙しいペースで次々とお産を重ねる。
しかも、一度に8頭、9頭を生むのだという。
生産効率を重視した白豚に比べ、肉質を視して改良したトウキョウXは育てるのが相当難しいそうだ。
「親は暑さに弱く、子は寒さに弱い。生後1ヶ月は同じ場所にいるわけですから温度管理だけでも大変なんです」
「さらに季節の変化もありますもんね......」。
豚の飼育は思った以上に大変そうだ。
(つづく)