eco-reso talk
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- 【eco-reso talk 2】
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- 【eco-reso talk 2】その1 農業やってみたい人、増えてます
- 【eco-reso talk 3】
- 【eco-reso talk 3】その3 私たちの手で、みどりの未来を変えていく
- 【eco-reso talk 3】その2 森林をめぐる問題は人ごとじゃない
- 【eco-reso talk 3】その1 森の元気を取り戻すには
- 【eco-reso talk 4】
- 【eco-reso talk 4】その4 ごみのこと、「どうでもいいや!」にしない
- 【eco-reso talk 4】その3 ごみのリサイクル、その先を考える
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- 【eco-reso talk 4】その1 ごみ問題、おおいに語る!
- 【eco-reso talk 5】
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- 【eco-reso talk 5】その3 食材をセレクトする基準はなんですか?
- 【eco-reso talk 5】その2 日本人の「食の好み」の変化と自給率
- 【eco-reso talk 5】その1 食物の輸入ができなくなると、日本はどうなるの?
【eco-reso talk 6】その2 日本はなぜ足踏み状態なのか?
今回のキーワードは「スマートグリッド」。アメリカでは実用化に向け進んでいるそうです。新しい仕組みは、これからの日本の参考にもなります。
司会:高柳恭子(TOKYO FMアナウンサー)
ゲスト:田中優(環境活動家)
枝廣淳子(環境ジャーナリスト)
江守正多(気象学者)
小林武史
◆スマートグリッドって何のこと?
高柳 エネルギー問題が出てきたことの根本には、地球温暖化の問題があったと思います。専門家の観点から江守さんに地球温暖化の今の現状を教えて頂いてもよろしいですか?
江守 まず地球温暖化自体は、大気中の温室効果ガスが増えることによって地球が暖かくなってしまう。温室効果ガスにはいくつかありますが、人間が出すものは二酸化炭素が代表的ですね。どうして温室効果ガスで地球が暖まるかというと、地面から宇宙に出て行く赤外線が途中で二酸化炭素に吸収されることによって逃げにくくなってしまうんです。すでに人類は大気中の二酸化炭素をものすごい勢いで増やしているんですね。過去200年くらいの間に、まあ280ppmくらいだったものが、380ppmくらいまで急激に増えています。その間に地球の気温がおよそ0.7℃とか0.8℃くらい上がって、地球の海面が17cmくらい上がって、雪が減ったり、氷が減ったりということがすでに起こっています。
これがどのくらい深刻な問題かどうかは色々意見があります。ある時点を越えると、たとえば南極の氷とかの崩壊がはじまって、急激に問題が進むことがありうるんだという話もあります。あるいは温暖化がじわじわと進むので、私たちが生きている間には人類が滅びるような話じゃないだろうという説もあります。これはまだ諸説ありますが、いつ本当に深刻な問題になるのか分からないですけれども、いつかはなるというのが僕の認識です。
小林 いや、僕ね、江守さんと何年も前から同じ話をしてるなと思って。地球温暖化の原因がどうこうという話は、科学って絶対に100%はないから、たぶん何年経っても同じ話なんですよ。おそらくここに集まっている人は、不確かさも若干ありながらも温暖化をまず認めていくべきだと思っている。だから、その上でこれから何をやっていくのかを、もう一歩突っ込んで話して欲しいと思うの。最近のニュースで、スマートグリッドのことも、優さんに話して欲しいし。
僕は、温暖化を認めた上で社会がどうなっていくかは、優さんの話はほとんど非の打ち所はないと思うんです。でも、なぜ日本が転換していけないのか、なぜ僕たちが足踏みしてるのか、僕らの気持ちの問題も含めて、どう考えたらそっちに向かって行けるという話をしたい。
田中 スマートグリッドとは送電網のことなのです。送電線に合わせてもう一本の線をつないでいく計画で、そのもう一本はインターネットの回線なんです。インターネットの回線と送電線と両方並べることによって、どこがどれだけの電気を食っていて、どこでどれだけの発電をしたか――自宅の屋根の上で太陽光で発電したとかね、風力で発電したとか、水力で発電したとか、それをたちどころに掴んで電気の中にどんどん流し込んでいけるようにする仕組み、これがスマートグリッドです。
同時に家には充電装置を置いていて、それは電気自動車だったりするんだけど、電気を入れたり出したりをどんどん出来るようにしていっちゃう。街ごとにそれをやっていくんです。
スマートグリッドという政策には、蓄電技術が重要なんですよ。このバッテリーの技術において、世界で一番優れているのが日本です。自然エネルギーもずっと優れていたのは日本です。今でも地熱発電は一番優れた技術を持っているのが日本です。ところがその日本で上手くやれなくて、今それをアメリカに輸出してるんですね。スマートグリッドって実は日本の企業の技術をどんどん使っているんですよ。なんで本家本元の日本でやれないの? 日本は別の社会の未来を思い描いたら、実はヒーローになれるんじゃないの? と思うんですね。
小林 そうなんですけどね。スマートグリッドで面白いのが、電気自動車に余った電力をとにかく充電しておく。電気自動車で使わない場合はそこからまた引っ張り出せるという風に、電気自動車が一つの電力プールになる。それはすごく分かりやすい未来の一つの考え方ですよね。
田中 そして電気自動車の効率はめちゃくちゃ高いんですよ。普通の車だとエネルギーの中で走行に回っているのが9%、ハイブリッドで18%、燃料電池自動車で最大36%、ところが電気自動車って90%越えちゃうんですよ。世界は今そういう方向に向かっているんです。
トヨタさんを引き合いに出して悪いけど、実はトヨタって電気自動車を90年代カリフォルニアでどんどん販売してたんです。だから技術はすでに持ってるんですよ。ところがそれを日本で出さないというのが、僕はやっぱり問題があると思う。
高柳 どこでストップしちゃうんですかね。
田中 それがね、90年代にアメリカで売った電気自動車は、石油業界と自動車業界が、あまりにも評判がいいのでガソリンの自動車が売れなくなるということで、全部回収させて叩き潰したんですよ。だから、長い間電気自動車は「禁じ手」になっていたんです。ところがもうこれだけ地球温暖化が待ったなしの状況で、ついにそれが開放される時代になったんです。
◆電力を「松竹梅」という売り方にしてみる
ap bank fes'09にて。枝廣 今のスマートグリッドの話で少し補足しておきたいのですが、自然エネルギーは不安定なんです。太陽が照っている時はいいけど、かげったらソーラーパネルは発電しなくなるとか、風車は風が吹いてる時は回るけれど、風が止まったら止まっちゃうとか。自然エネルギーは、石油や原子力と比べると変動があるということを、まず最初に私たちが認識すべきなんですね。
一方で電力会社は、常に安定して高い質の電力供給を義務づけられているんです。だから日本の場合は、電力会社はできるだけ自然エネルギーを入れたくないと思ってきました。それは意地悪ではなくて、安定供給しなくてはいけないから、自然エネルギーのような変動する電力が入って来たら、大変になるからです。
私たちが使う電力よりも自宅での発電の方が多いと、余った電力は売電ということで送電線に流されます。そうやって流れる電気が多すぎると、今度はショートしたり、受け入れられなくなってしまう。なので、そういった時にきちんと受け入れられるように調整していくというのが、スマートグリッドの大きな役割なんですね。
スマートグリッドがないのに、自然エネルギーをたくさん増やして、しかも安定供給を電力会社に求めるというのは、不可能なことを求めていると思うんです。たとえばスマートグリッドがないまま、日本の政府がやろうとしているように太陽光発電を2020年に今の20倍にしちゃうとうまくいかなくなる可能性があります。
高柳 「自然エネルギーを使って、電力を安定的に供給して下さい」とお願いするのは難しくて、一ヶ月に何回も停電するなど、そういうことにガマンしなくちゃいけないということですか。
ap bank fes'09にて。枝廣 そこがすごく大事なポイントで、もう一つ言いたかったのは、私たちがどれくらいの質の電力を求めるかです。たとえばアメリカは日本の十倍くらい停電します。そういうものだと思っているので、みんな何とも思わないんです。でも、日本は非常に質の高い電力を電力会社が頑張って供給していますよね。たとえば東京電力だと、一年間に平均して四分とか五分しか停電しないそうです。そうすると停電するのが異常事態なので、抗議の電話が殺到するらしいんですね。そういう国ではやっぱり質の高い安定した電力を供給しなきゃいけない、だから変動する自然エネルギーは入れにくい。どこからそれを解消するかと考えると、私たち消費者が求める電気の質を少し下げてもいいのではないかと思うんです。
私は前から松竹梅という電力の売り方が出来ないかなと思っていて、たとえばパソコンのように絶対に落ちてはいけないのは高いけど松の電気、ときどきちょっと暗くなってもいい照明とかは竹、ときどき止まっても実は変わらない冷蔵庫のようなものは梅にして、それぞれ値段を変えればいいんですよね。今はすべてのものに最高の電気を使っている。それを「ときどき停電してもいいから、もうちょっと自然エネルギーを使っていきましょうよ」という合意を作って行くのも手じゃないかな。
田中 何か、トイレを流す時にミネラルウォーターで流している感じがするんだよね。それはやっぱり違うじゃない。
江守 それにパソコンもバッテリーを繋いであれば梅でいいわけですね。瞬間停電には耐えられるわけですから。そう考えるとすごく質のいい電気は、どこに必要なんだろうという気はするわけです。
(その3に続きます!)






















