• 自然

実りの秋! 復活した棚田で未来を見つめる ecoreso

秋の気配が漂い始めた10月初旬、静岡県松崎町石部地区で棚田の収穫祭が行われた。

ここは、眼下に駿河湾が広がり、晴れた日には富士山を望むことができる絶景のポイントとして知られる。

収穫祭は、地元の住民たちが総出となって、炊き出しや稲刈りの指導を行い、近隣住民や棚田オーナー、市民ボランティアなど200名以上が参加して、黄金色に実った稲を一斉に収穫する恒例のイベント。今年も、県内外から家族連れや友人同士など老若男女が集まりさわやかな汗を流した。

今でこそ美しく広がる棚田だが、実は10年ほど前までは、ほとんどが放棄田となって山林原野化していた。段々状に小さく区切られた棚田は、その形状から大型の機械を入れることができず、畦づくりや代掻き(しろかき)、田植え、稲刈りなど、すべて人の手で行わなくてはならない。農作業の機械化や地元住民の高齢化、後継者不足、減反運動などにより、そのほとんどが放棄されてしまったのだ。

しかし、棚田の美しさや多機能性が見直されだし、「もう一度よみがえらせよう」と、県や町やNPO、地元住民、ボランティアの人たちによって20ヘクタールあったうちの2ヘクタールを復田した。

棚田は、米の生産の場だけではない。地滑り、土砂崩れ、洪水の防止や、水を貯えるダムの役割、水質を浄化する作用、さらに多様な生態系の保全にも大きな役割を果たしている。日本がほこる伝統文化といっても過言ではないだろう。

一度はなくなりかけたものが、再び見直され、現代を生きる人たちの手によって復活した。
私たちは、今一度、過去を尊重し現代に取り入れながら、持続可能な未来を見つけていくのかもしれない。

自然環境の復元と再生に取り組んでいるNPO法人自然環境復元協会では、当初から棚田の復元活動を支援し、生物の調査や保全、国や県への予算申請、頂上までの作業道路や交流施設の設置などに携わってきた。今回の収穫祭では、「西伊豆 石部の棚田収穫体験グリーンツーリズム」として参加者が集い、稲刈り体験ツアーを行った。詳しい活動内容はこちら

ニュース提供: eco-reso web編集部 - 「つながり」がみえるウェブマガジン「eco-reso web」の運営チーム
ニュースのカテゴリ: 自然
関係するキーワード: タグ: , , ,