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ap bank fes'10 Special Talk lego big morl
ap bank fes'10参加アーティストを迎えての特別企画、第三弾!!
ライブの時の験担ぎは? 声のウォーミングアップはどうしている?――ライブバンドとして評価の高いlego big morlが“先輩”櫻井和寿に疑問を投げかけつつ、音楽談義に花を咲かせます!
updata:2010.07.14
第2回 ミュージシャンを他の職業に例えるなら?
―― 櫻井くんがlego big morlと同じくらいの年齢のときは、どんなことを考えてましたか?
櫻井 そんなの、やらしいことばっかりに決まってますよ(笑)。それと、音楽のことも真面目に、いい作品を作ることはずっと考えてましたけど。でもライブのことは全然考えてなかった、ライブが嫌いだったんで。
カナタ そうなんですか?
櫻井 苦手意識がすごいあって。あと、ファンの人たちにキャアキャア言われると、引いてしまうというか(笑)。引かない?
タナカ たまに過剰な人もいますね(笑)。
櫻井 本当にビジュアルがかっこいいからね。第一印象は、『TO-Y』(トーイ。1985~1987年まで週刊少年サンデーに連載されていた、ロックバンドをテーマにした漫画)の実写版みたいな。
タナカ トーイ?
ヤマモト わからへん。
カナタ だいぶ古い漫画......(笑)。
櫻井 うわ、どうしよう(笑)。ライブは好き?
タナカ 僕らはライブのほうが好きです。
カナタ 僕は歌うのが怖い。ちゃんと歌えるかなって。まだ余裕がないので、まわりの音が把握できてないときがいっぱいあるんで、それをどうにかしたいっていう課題もあるんですけど。
櫻井 僕も、バンドの演奏をちゃんと聴きながら歌えるようになったのって、ホント、ここ何年かで。それまでは歌うことに必死だし、あと、お客さんの反応を見ていて、音よりそっちに意識が行くから。
カナタ そこで、たとえば腕組みして身動きもしないような人がいたら、どう対処します?
櫻井 燃える(笑)。
カナタ そうか、そういうところが僕には足りないな。
カナタ ライブが好きじゃなかった時期もそうだったんですか?
櫻井 それはね、ライブの好き嫌いじゃなく、ただひたすらケンカ腰なだけ(笑)。負けず嫌いというか。
―― ステージでのパフォーマンスを研究したりしてました?
櫻井 僕は中2からずっとそんなことやってました。部屋を真っ暗にして、勉強用のスタンドを(スポットライトのように)自分に当てて、本棚のガラスを鏡みたいにして。
カナタ おお、すごい!
櫻井 すごくない。気持ち悪いよ。これでミュージシャンになれたからよかったようなものの(笑)。
カナタ 僕はやったことないですね。リハーサルスタジオで壁一面が鏡張りだったりしますけど、恥ずかしいんですよね、自分の動き方って。
―― いよいよ"ap bank fes'10"が近づいてきましたが。
タナカ 野外イベントは何回か出たことがあるんですけど、"ap bank fes'10"はまた雰囲気が違うので。
ヤマモト でも去年と一昨年、観に行ってるので、会場の空気はなんとなくわかるかな、と。
櫻井 ほのぼのしてるからね。
―― 意気込みはいかがでしょうか?
カナタ まあ、......紳士的に、というか(笑)。
櫻井 トップバッターだよ。プレッシャーかけるけど(笑)。最初、2曲だけ、小林さんとギターの小倉さんと僕と3人でやるけど、そのあとlego big morlに受け渡すので、お客さんを盛り上げてもらって、それ如何でフェス全体が決まってくるから(笑)。
ヤマモト えらいこっちゃ(笑)。
カナタ どうしたらええんや(笑)。
タナカ まあ、でも、やらせてもらうからには、(お客さんを)持っていく感じで。
カナタ いつもどおりアゲアゲで、くにゃくにゃダンスしときます(笑)。
―― そろそろ対談も終わりですが、ほかに何か櫻井さんに聞いておきたいことは?
櫻井 いや、それはもう、今度飲みに行ったときに(笑)。小林さんとはどんな話するの? 難しいこと話す?
タナカ いや、小林さんが僕らの精神年齢に合わせてくれて、女の子の話とか(笑)。
カナタ ちょいちょい関西弁を挟みながら(笑)。
タナカ そう、言語まで合わせてくれて。
櫻井 この前、小林さんと"ミュージシャンを、ミュージシャン以外の職業でたとえると何か?"っていう話をしてたんですよ。小林さんは、科学者だって言ったの。音楽で実験を繰り返して、何かを解き明かしていくから。でも僕は真逆で、サービス業だと。お客さんに喜んでもらえてなんぼです、っていう。それを(みんなは)どう思うかなと思って。難しいから今すぐ答えなくてもいいけど。
タナカ どっちも、なるほどと思っちゃいましたね。
カナタ 僕は小林さんの"解き明かしていく"ほうに近いかもしれないです。僕は曲を作るのが大好きで、なんでこの終わり方がこんなに微妙なんやろっていう、そのポイントを探りながらどっぷり浸かっていくタイプなので。でも作品ができたら、CDでもライブでもお客さんに喜んでもらってなんぼ、サービス業って気もするし。
櫻井 哲学者、っていうのもあり得るしね。これは難しい質問なんです。パッと答えが出てくるようなものではなくて。1週間ぐらい経って、あ、そうだ、とか。
―― その答えによって、その人のスタンスがわかりますね。
櫻井 そうそう。だから"ap bank fes'10"のときまでに、考えておいてください(笑)。
lego big morl
ライブバンドとしての評価が高く、演奏力の高さと独自のアレンジセンスで、新しいサウンドを求める多くのロックファンを獲得してきた、大阪で結成された4 ピースバンド。 08年6月1st mini album「Tuesday and Thursday」、12月 1st single「Ray」をリリース。 09年1月 待望の1st full album「Quartette Parade」をリリースし、全国ツアーを敢行。初のワンマンツアーは全公演のチケットが完売し、赤坂BLITZにて追加公演を行う。 7月、2nd single「溢れる」をリリースし、各地の大型フェス/イベントへ出演。 10月、SHIBUYA-AXにて「lego big morl FREE LIVE『Thanks Giving』」開催。超満員の中、堂々のパフォーマンスを披露し、大成功を納める。 秋には、「レミオロメンZEPP TOUR 2009 "Starting Over" supported by アリナミン」にOpening Actとして出演。 2010年7月1日、待望の新曲「ドリルドリル」のFREE DOWNLOADがスタート。同日、SHIBUYA CLUB QUATTROにて"ドリルドリル release live「3→4→2」"も開催した。
http://www.legobigmorl.jp/
(撮影/水野嘉之 取材・構成/森田恭子)